科学サークル大黒屋 その2

三重県理科の教科研究や地域での科学ボランティアを行うサークルです。科学教育協議会会員が中心となって会を運営しています。教科研究、実験工作交換会、理科の出張授業、地域工作教室など「何でもやってみよう」の精神で活動しています。現在大黒屋は「県生涯学習センター」など各地公民館でサイエンス講座をしています。ホームページはここ!http://www.mecha.ne.jp/~hitoshijin/ 質問,連絡は sci.daikokuya■gmail.com まで(メールの際は■を@に置き換えてください)

カテゴリ: 連絡

参加計10名 ZOOM参加4名(うち大学生3名)、
会場(工房)参加6名(感染対策完備)
コロナ禍の中、会場参加者6名には暖房、窓を開ける、
加湿器、マスク着用、テーブルには透明衝立、アルコール消毒を用意しての開催です。
<植田>
HoloAirMock2 2020-12-14 14.45.30
〇気体分子運動のVR表示 気体分子が壁にぶつかる速度を変更すると、
壁には力積ベクトルの大きさが変化して表示されます。 HoloAirMock2 2020-12-14 14.37.13
たくさんの分子が不規則な方向に飛び回っていて、
気体の中の分子の様子が可視化されて素晴らしい報告でした。

〇放物線運動のVR表示
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VR専用のメガネを着用すると、本当にリアルに仮想現実に入ることができます。
そこは広大な野球場(アメリカの球場かな?)
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そのグラウンドで自分が球を投げる(遠投)と
放物線を描いて落下していきます。
手元から指示のキーをさわると鉛直方向の運動や水平方向の運動が
放物線運動と合わせて表示されます。
ストロボ表示なので、水平・鉛直方向の運動を含めて 放物線運動を理解していくことが可能です。 IMG_9049

〇ZOOMでアンケート 以上二つのVR教材を紹介してもらったのち
すぐに画面上でアンケートが行われました。 IMG_9057

<鶴田>
〇昔懐かし自在鉤 戦後駅前で年末になると
「救世軍」が慈善ナベ運動をしてたことを思い出して
そこに使われていた「自在鉤」を自作して紹介。
農村ではこれを囲炉裏の上に置いたナベをかけていたのです。
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しくみは
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若い学生さんは「初めて」という声が!
先人の知恵は今日に生きる可能性があるから、後世に伝えたいものですね。 IMG_8989

〇ヘロンの空気エンジン
ヘロンが行った蒸気エンジンを空気に換えて楽しい子どものおもちゃにしました。 IMG_8990

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<金子>高専生
〇振り子時計の製作
高専にはレーザーカッターが用意されていて、
モノづくりが各自行えるようになっています。
「一度時計を作ってみたい」という思いに駆られて、いろいろ調べ挑戦しました。
いろいろ調査して
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歯車の設計、歯の形・歯数など幾度となく調整してやっと完成させたのです。 IMG_8996
駆動エネルギーはバネではなく、水の入った2Lペットボトルの重力です。
とくに何度か調整が必要だったのは「脱進機」 IMG_8993

ZOOMのコメントには次々と意見が寄せられました。
「歯車を自分で作るなんてすごい」
「それがトータルで時計になるなんて、もうびっくり」
「今回振り子の授業を子どもたちに行った後、この金子時計をしょうかしてもらいました」
「よくやったなあ。すごい」
「設計から工作まできるのがすごい」
「これ以外に 作ったものはありますか?」
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先日新しい脱進機に変えましたこれなんですが、
さらに正確に時を刻むようになりました。 IMG_9052

<鈴木>愛知
〇はかりの重力補正から学びたいこと
最近のはかりの解説書には「重力補正」という項目があって
北海度と沖縄では重力の値が違ってるため、はかりの目盛りを補正する項目があるのです。 IMG_9051
理科クラブなどで子どもたちと一緒に
重力の値が地域によって微妙に変化してることを 研究してもいいかと思っています。

ZOOMでのコメント
「日常使うはかりから重力の本質に迫っていて面白い」
「すごいなあ最近のはかりは、はかりに重力補正がついてるって知らなかった」
「鈴木さん、細かいことに興味あるんですね」
「重力加速度の測定値が現在のいろいろな測定に、また機器に必要な時代なんですね」
「重力もここまでやると面白いんですね。これ授業でやってたんですか」

<河原>地学入門講座
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今回若い学生さんが3人参加くださっているので、
高校の授業から履修者が減っている地学学習の面白さを伝え、
どのように教材を作っていくかについて講演をお願いしました。 IMG_9000

〇磁石で鉱物を調べる 最近では強力ネオジム磁石というものがあって、
河原に子どもたちと磁石をもって出かけていろんな石に磁石を近づけてみると
おもしろい発見があります。
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磁鉄鉱を多く含む鉱物ほど磁石によくくっつきます。 IMG_9002
黒色の岩石には鉄分(磁鉄鉱)や有機物が多く含まれているので、
磁石に引き付けられやすいです。
小さく軽く強力な磁石を糸で吊るして、岩石の方を近づけるのが良いです。

〇紫外線で鉱物を調べる
最近はLEDの紫外線ランプで良いものが安価に入手できます。
波長365nmで可視光をカットするフィルターが付いたものが良いです。 IMG_9003
紫外線(人間の目には感じない光)ランプを当てると、
急に色鮮やかな発色をする岩石があります。
まっ白な石がピンク色に染まる様は感動ものです。
(写真新聞紙の上には紫外線ランプの紫色が反射して見えてます) IMG_9004
ほかにもいろいろな色に発色する岩石があります。 IMG_9006

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〇岩石プレパラート(又は岩石薄片)を自作する
必要な工具は石切カッターとグラインダー IMG_9019
(ホームセンターで数百円程度でこれらの道具を借り入れることができます)
まずカッターで岩石をうすく切断します。 IMG_9018
かなり薄くなったらプレパラートに金属ボンドで接着させ
サンドペーパーで丁寧にこすってさらに薄くしていきます。
→2~3mmまではグラインダーで薄くし、
その後は片面だけ耐水サンドペーパーで磨きます。
最初は粗いペーパー(120番くらい)で平らにし、
次に400番で120番のすり傷を落とし、
さらに1500番で400番の傷を落とします。
これで片面がピカピカになります。
このピカピカの面を クイックボンド(5分硬化型の2液混合のボンド)で
スライドグラスに接着します。
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サンドペーパーで丁寧にこすってさらに薄くしていきます。 IMG_9025
耐水サンドペーパーは水研ぎの要領で使います。
少量の水をペーパーに垂らしてその上で薄片を研磨します。 IMG_9022
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どんどん薄くなって最後には表面がつるつるになります。 IMG_9027
ここまでくればしめたものです。
いよいよ偏光板を通して顕微鏡でのぞいてみますが、
この場合偏光板を通した光を使います。
光源にはかなり明るい光を用意してください。 IMG_9028

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観察用虫眼鏡で見るかスマホのカメラを通してみるといいです。
岩石とは思えない結晶した鉱物たちの姿を見ることができます。 IMG_9030
この画像を高校生たちが丁寧にスケッチしてくれたものがあります。 IMG_9031

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素晴らしいレポートに仕上がっています。

〇火打石で火をおこす
小学生から楽しめる教材です。
ポイントは二つ,「火打ち金」「ほくち(火口)」です。
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売られている火打ち金より自作の方がいいと思います。
金属のこぎりを切断し(折る)二枚重ねを板にはさみます。
「ほくち」は金属の火花から火を得るためのもので、ティッシュペーパーを蒸し焼きにします。
火の用心のために 金属の板の上で実験します。
「ほくち」に火が付くと消えませんので、
消したいときは金属に押し付けるか アルミホイルで包みます。
これで完全に消火できます。

ZOOMに書かれたコメントは
「昔、くわで土を掘るとき石に当たり火花が出ました」
「最後の生徒さんの感想観察結果を見せていただいて、感動ですね」
「高校生がここまでやってるんだ」
「先ほどのライト?照明器具は何で検索すれば出てきますか」
「これを経験した高校生は岩石に大きな興味をもったに違いない」
「上に貼った用紙?は、何を利用しましたか?」
「標本を購入したら一枚4000円」
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「自分で作るのも大変やー、 一度子どもたちと挑戦しようかな」
「安山岩がいい」
「鉄平石は安山岩」
「岩石をうすく割る方法・・」
「ホームセンターで借りればいい」
「照明は1W・LEDの上に光拡散プレートを置けばいいかな」

<赤嶺>
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〇神戸高校地学湿標本データベース
毎回データベースがよくなってるのをここで報告させていただいてるが、
今回は標本が置かれている戸棚の表示が完成したことです。
戸棚の番号を検索すると、
戸棚のどこの位置に何が置かれているのかがわかるようになり
かつそれをクリックすると標本の写真が見られるようになりました。 IMG_9055

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〇沼沢・金生水・湿性植物群落観察会11月より IMG_9053
紹介されt植物は
ヤマラッキョウ、ニッポンイヌノヒゲ、ツタ、
ホソバリンドウ、ツリガネニンジン、クサギ、ミゾソバ、
ボントクタデ、ウメモドキ、アカネ、 順に写真を紹介します IMG_9081m

〇植物の生活形
植物の形態や構造、習性などから類型化したものを生活形といいます。
●地上植物 
●地表植物 
●半地中植物 
●地中植物 
●水生植物 
●一年生植物です。

<伊藤>
〇科教協WEB全国研究会参加報告(物理分科会)26人参加
●高校基礎物理エネルギー学習:報告埼玉:大栗
”あるエネルギーがなくなれば、同時にほかのエネルギーが同じだけほかのエネルギーになっている”
”導入こそ【仕事】を使わないといけないけど、できるだけ早いうちに
【仕事】を離れエネルギーからエネルギー(熱エネルギーも含めて)に移り変わるという
思考に移っていきたい。
●私は、エネルギー保存則をしっかりと中心に据えた考え方でいいと思いました。

〇小学生に加速度を教える講座プラン
参考:https://livedoor.blogcms.jp/blog/scdaikoku-scdaikoku/article/edit?id=52130797
車社会の中で子どもたちは自動車に乗ってあちこちに出かけています。
そこで感じることは等速ではなく、絶えず速度が変化する加速度運動です。
今回加速度計をつくる工作講座から加速度の可視化にトライしました。 IMG_8513
この加速度計をもって歩いてもらうと加速と減速が交互に来ます。
最後の工作はエアースライダーを作って
モノはいつまでも速度を保持しようとする性質があって シートベルトの大事さを強調しました。 IMG_8515
以上
10:00-15:00

ズームを使って13人が参加して各自の作品や授業実践報告を
お互い聞きあい討論することができました。
13名中、大学生2人および初参加4人でした。 IMG_7506

<小池・赤嶺>モリアオガエル産卵
四日市水沢の山林で開発中の場所に産卵されたモリアオガエルの卵を救出するということで
珍しいので皆さんに紹介されました。
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梅雨になるとオスガエルたちが、
泡状の産卵を始めたメスガエルに抱き着くようにして 産み付けられた卵に射精するのです。
しばらくたつと池の上の細い細い枝先に産み付けられた卵からかえったオタマジャクシが
枝の下にある池に落ちて活動し始めます。
イモリがそれを狙って食べる風景が時々見られるそうです。
モリアオガエルの知恵を感じました。

<植田>放物運動をVRで見える化
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高校物理で放物線運動は大事なテーマです。
水平方向と垂直方向の運動を見ることができると放物線運動を解析できます。
VRゴーグルをつけて物体が投げられる映像と同時に水平・垂直方向の運動を解析 ポインターで可視化する手法です。
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今までVRによる可視化に取り組み始めて多くの作品が紹介されてきました。

<鶴田>むかしおもちゃ
〇12本の竹材に数字・十二支が書かれていて IMG_7523
これを手のひらにのせて「えぃ!」と一挙に手の甲の上にのせて、
少しづつ竹材を床におろしていく遊びです。
戦前戦後も子供たちがお手玉とともに遊んでいたおもちゃです。 IMG_7504
〇びっくり箱
牛乳パック一個から切り出した帯状の板に、
輪ゴムをそれぞれかけて作ったびっくり箱おもちゃです。 IMG_7524
格安・簡単にできて、ゴムの弾性やゴムのエネルギーを学ぶ教材としてもいいモノでした。
〇アナログソートの手法
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コンピューターが広まってくるまで書類の整理・分類の手法の紹介でした。 IMG_7551
ルーズリーフにパンチで穴をあけ、一本の串で同じ種類の書類を引き上げだすことができます。
分類整理の基本操作は子どもたちにとっても大事な技術として学びたいです。

<赤嶺>新型コロナ、生物・地学標本整理と同定、アジサイのまなび
〇新型コロナウイルスはエンベローブでおおわれており、石けんによる手洗い、界面活性剤、アルコールなどによって感染力を失います。
エンベローブはリン脂質二重層で形成されており、
親水性の部分と疎水性の部分(油になじみやすい)部分があります。
これをマッチの軸を使って生徒に話すことにしたのです。 IMG_7511

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詳しくは雑誌「理科教室」5-6月号・コロナ失活についての2論文参考・https://kakyokyo.org/参考。
〇高校地学教室標本1000点以上のリスト化 生物と地学の教員二人でコロナ休校中すべての標本のリラベル、検証、不明化石標本の同定を1000点に及ぶ膨大な作業を行ってきた途中経過の報告 IMG_7004

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〇ガクアジサイの花はどこ? まわりに花びらのように開いてるのがガク、
その中心に粒のような花があります。
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中心部に細かく集まっているのが両性花で
栽培種は種をつけません。
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葉っぱは毒性があって虫に食われないのです。
水無月懐石料理に飾りとして出されることがありますが、梅雨時の代表的な花です。

<加藤>小学校スクラッチによるプログラミング授業への提言
・小中と連続(連携)した教材が必要 ・初期の段階では簡単スクラッチから入って図形を描くようなところまで
・次第にアクチュエイター(コンピューターによって動かすことのできるもの)を 中学まで見据えて導入していきたいと考えています。
そこで今回紹介するのは、「スクラッチーノ」というソフトを使って、 スクラッチ2-3上で、「アルディーノ」を操作することを考えています。
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これがアルディーノとスクラッチ2-3をつなぐプログラム IMG_7567
スクラッチーノが動作しているという示す画面です。
例1:LED9個を点滅させる場合
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例2:信号機赤・黄・青(緑)を順番につけたり消したりするプログラム IMG_7568

例3:高度になると27個のLEDの点滅(中学校以上)
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もっと高度になれば点滅信号が入ったり、
国道と市道が交わる場合の信号、渋滞の緩和の措置など発展させていくことができると思われます。
以上のようなアプローチを考えています。

<五味>動く電子工作講座
いろいろ 月一回費用約400円でかつ低学年が楽しめる動く工作のいろいろ紹介です。
ハンダは使わずブレッドボードを使います。
〇電子ブローチ LEDが七色に変化していきます IMG_7575
〇音センサー自動車
第一音で前進、第二音で停止、第三音で後退を繰り返す自動車です。 IMG_7577
〇磁石スイッチで傾くと動き始める
プラコップ内に入ってる電池ボックスが傾くと、磁気センサーによってすいっちがはいるもの IMG_7591
〇四本足で前進後退ロボ
スイッチを電池ボックスを左右にひねることでモータの回転方向を変えるところと
足を四本にして動いていくのが面白いです。 IMG_7595
〇揺れながらすすむロボ
左右の車輪が円ではない半円のためギッコンバッタンしながら進みます。
倒れやすいので動輪の周りに広めのリングをセットしているのがポイントです。 IMG_7604

<伊藤>コロナ時代の教材工夫・小5種の中身 教材の精選、理科が楽しくなる工夫 IMG_7613

野菜や冷凍食品を使えば簡単、
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漢字クイズでおお盛り上がり、NHK動画はなかなかいい IMG_7615
時間数が足りなくなって詰込み授業は避けたいですね。
じょうずに教材精選することと、簡単科学手品の投入も盛り上がるかもしれません。
約4時間
オンラインのため画像はどうしても落ちます。
画面上で動きのあるおもちゃなど見やすくする工夫を考えなければ・・。
討論は比較的うまくできました。
一番いいのは遠路時間をかけて集まらなくていいことですね。
自由に入室、退室ができて参加しやすいかもしれません。

 三重大学教育学部理科の学生さん二人も参加して計7名の例会を持ちました。 IMG_6981
 1.回路中のスイッチいろいろ リードスイッチを使った磁石スイッチ。
磁石を接近させるとLEDが点灯します。 同じ回路にもう一つのスイッチが収まっています。
それは「コヒーラ」という現象を利用したスイッチです。
ガスの点火装置に使われている圧電素子で火花放電させると、
カップの中に丸められたアルミ玉の表面の酸化被膜が溶けて、導通するというものです。
点火装置で火が付いた瞬間にスイッチが入ってLEDが点灯します。
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 写真右側にあるにはCds(硫化カドミウムセル)を利用したトランジスタースイッチです。
暗くなるとCds内で起こる光電効果による電子が少なくなって抵抗が高くなり、トランジスターのベースの電圧上昇によって左のトランジスターの動作が始まと、もう一つのトランジスタ-(右)が作動してLEDが点灯する設計になっている「トランジスタースイッチ」です。
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2.アルディーノでふりこの周期測定器をつくる
小学生と振り子の周期を学ぶときには、
1mの振り子を用意してストップウオッチ片手に10往復数えて時間測定し平均値をとる手法を楽しんでやっていました。
参考:http://blog.livedoor.jp/scdaikoku/archives/55633689.html アイデア楽工「振り子3・工作砂時計」 そんなところに、ある小学校の先生から周期を測定する装置がないのかと尋ねられ、
アルディーノで作ることにしました。
赤外線をフォトダイオードで検知して得られた電圧をトランジスター増幅し
アルディーノで時間測定するというものです。(素人の電子工作です) 
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この動画中「フォトトランジスター」と言ってるのは間違いで「フォトダイオード」に訂正します。

3.熱対流実験工作
熱せられた空気は軽くなって上昇していきます。
空気の流れは小学校でも大切なテーマで、熱・上昇気流・風・雲のテーマでは必要な事項です。
空気の流れを線香の煙で確かめる実験は子供たちに人気です。
ドアの上部や下部で煙の流れ方の違いがよくわかりますし、
太陽の当たってる窓際の煙の動きも早いです。
今回は軽いアルミフォイルで作った羽根(プロペラ)で空気の流れが起こってることを知る実験紹介です。
一辺6cmのアルミ箔を写真のように切り込みを入れます。
参考サイト:http://ppsirou.web.fc2.com/rika/handalfan.html 
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これを粘土を土台にして立てた鉛筆の芯先にそっと載せて、
両手で羽根を囲むようにすると手の熱で羽根が回りだすのです。
こんなに些細な熱でも気流の流れが起こることを知ることができます。 
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手の熱で羽根をまわすにはちょっとしたコツが求められるかもしれませんから、どんな子も簡単にこの実験が失敗なくできるように電球を用意し、羽根を色紙で作りました。

羽根が勢いよく回るので、空気の流れが起きていることがよくわかります。
以上伊藤仁報告

4.鶴田さんの科学おもちゃ1「ガリガリ君」
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「ガリガリ君」昔からよく流布しているおもちゃですが、
鶴田さんの工夫は木の棒にナイフで刻みを入れて振動させるのではなく、
割り箸につまようじを挟んで、エナメル線(ホルマル線)を割り箸に巻き付けて完成できるかんたん手軽で面白いおもちゃです。
なぜプロペラが回るのか?
なぜ右回転と左回転が生じさせることができるのか?
子供たちと一緒に考えたいです。

5.鶴田さんの科学おもちゃ2「キツツキ君」
磁石おもちゃはいろいろありますが、
三個の磁石のNとS極の組み合わせをどのように配置すれば、
木にとまってるキツツキが木を繰り返しつつくことができるのかを考えながら工作することができます。

6.鶴田さんの科学おもちゃ3「海賊君」
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これも磁石を使ったふしぎなおもちゃです。
リング磁石は学校教材に使われるので簡単に入手できます。
板に針金などを一本たててリング磁石が重力で落下しながら磁力で針金に吸い付きつつ回転しながら落ちていくと、針金上部の鉛筆キャップにセットされたかいぞく君や人形が振動でくるくる回ります。
鶴田さんの遊びごごろが感じられます。

7.鶴田さんの科学おもちゃ「音プロペラ」
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音のエネルギーを感じる工作です。
紙コップの底につまようじを貼り付けて、その先にプロペラをセットします。
紙コップの中に大きな声を吹き込むと、プロペラが回る場面に遭遇します。
音の大きさや高さを工夫してプロペラの回転を楽しむおもちゃです。
以上鶴田さんの楽しいおもちゃを20代の先生や学生さんたちに
科学おもちゃの作り方や楽しさを教えてもらえました。
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8.学園内の樹木調査
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創立100周年を迎える県立神戸(かんべ)高校の樹木を調査した報告書が赤嶺先生によって完成された報告書6ページを手渡されて樹木の説明を受けました。
構内を7つのゾーンに分けて、樹木60種類の名前、本数が記録されています。
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樹木総本数496本を丁寧に調査されて一覧表にする作業はなかなか大変な作業であったと想像されます。
今回初参加の大学1年生(理科生物コースの学生も参加)にも大きな影響があったと思われます。
以下各ページを写真で見ながら、赤嶺さんの樹木の特徴をかいつまんだ説明はわかりやすく
「樹木なんてつまらない」という子供たちにぜひ聞かせたい内容でした。
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9.カブトガニ標本から学ぶ(赤嶺報告)
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2020年雑誌・「理科教室2月号」にカブトガニの標本が紹介されて、
生物室に鎮座していたカブトガニ標本をまじまじと見る機会に恵まれました。
(このときカブトガニ標本の近くにあった立派なセンザンコウ標本も見付けてコロナ禍のさなか子供たちに両方見せてあげようと考えています)
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興味あるポイントをいくつか紹介します。
〇この標本はオスかメスどっち?その見分け方は?
〇目はどこにある?何個の目があるの?
〇どうやって大きくなるの?
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大学生の一人「目の位置を指さして」・・・「そのとおりです!」

背中側に複眼が2つ、単眼が2つ、そして裏側真ん中に腹眼もあるんですね。

中生代から姿をほとんど変えていない生物、その現生種が日本の近海に存在しているのですね。

(岡山県笹岡カブトガニ博物館)
裏側から見るとクモにそっくり、これびっくりでしたね。
kabuto
(理科教室2020年2月号より)


10.四日市吉崎海岸の海岸清掃からの宝物「軽石」
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吉崎海岸の清掃ボランティアに子供たちや市民の方々と共に参加していると、
いろいろな宝物に出会えるのです。
前回紹介した猫の一体全骨格標本もその一つなのですが、今回紹介するのは軽石です。
まさか鈴鹿山脈から転がってきたものじゃないだろうと、地学の先生にお聞きしたら
「たぶん1924年10月31日に起こった西表島北北東海底火山の噴火活動による火山噴出物が黒潮にのってここまで流れついたのだろう」という見解でした。
四日市の海岸に流れ着いた軽石から、話題は桜島の火山灰降下の話へ、
灰の取り除き作業が普通の灰のように水でかんたんに洗い流せるわけにはいかない、
火山灰は尖ってるから目に入ったら大変危険だということを聞いて、
原子力発電もこの降灰対策をしなきゃと思った次第です。

11.県立神戸(かんべ)高校地学教室の岩石・鉱物・化石標本見学
創立100周年を機会に約1100点に及ぶ標本のラベル書き換え、箱の交換、間違ってる表示の変更等々
標本棚の整理を赤嶺さんが約1ヶ月集中して整理されてきた努力に感服させられました。
日本の科学教育において地学の学習者が減ってきている現状および災害がどんどん増えてる今日、
地質と地形について今こそ学びなおす必要アリということから、
大学生・若き教員に地学学習の面白さを感じ取っていただける機会になればいいと思います。
まずとっても珍しい標本を紹介しましょう。(解説は河原さん)
〇アカシゾウの臼歯
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〇南極昭和基地・片麻岩
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〇隕石
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〇原爆瓦
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これら今後の教材としてどのように使うか考えることとして、
多くの標本を地学専門の先生に解説していただいて、1000個以上に上る標本を詳しい解説とともに見せていただきました。
地学専門の川原先生から解説をいただきつつ、数々の標本を観察しました。
写真のみの紹介です。
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サヌカイト
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これだけたくさんの標本をどのように授業へ生かしていくかは今後の課題となります。

        学期末の忙しい時に、白子コミセンにて開催しました。
参加者は4人(報告提出のみ2人)でゆっくりと充実した例会となりました。
四月に新任教員になって初めての参加をしてもらって、フレッシュな報告も聞くことができました。
2019-03-09 13.29.28

ゴムの話(鶴田)
ゴムの基本的なお話をしていただきました。
聖堂直下で現地人が防水などに利用していた天然ゴムを
イギリスの植物園に持ち帰られて栽培が始まり、ゴム製品が世界に広がっていったのでした。
2019-03-15 14.53.09s


葉っぱの標本と葉っぱの科学(赤嶺・伊藤)
ヒイラギの葉を水酸化ナトリウム溶液で煮て葉肉を柔らかくしたものを、
歯ブラシでたたくように葉肉を落とすと、葉脈標本が出来上がりました。
参加者全員で作りました。
余ったヒイラギの葉っぱは小学校新任の先生に持って帰ってもらいました。2019-03-10 20.16.07
葉っぱは穴だらけ、
彼は葉葉が自ら栄養分を幹の戻して、自ら落葉していく、だから落ち葉の丙は同じ形をしているのだ
空気中に0.03%しかない二酸化炭素が葉の中に入ってくるのは、葉の中の二酸化炭素濃度が0に近いから
は青色と赤色を吸収して、緑色は半分反射してるから緑色に見える
はで行われる光合成ほどすばらしいクリーン工場はこの世にない
2019-03-06 16.33.37

そんなおもしろいお話を満載した書籍がこれ、ぜひご一読を
2019-03-03 21.03.53


粉じん爆発実験(伊藤・鶴田)
以前から鶴田さんが提案していた「粉塵爆発実験」をやってみました。
小麦粉を暖めて、水分を飛ばして、漏斗に入れます。
漏斗にはホースでつながれた空気ポンプがあって、そこから小麦粉を急激にビニール袋内吹き上げるのです。
ビニール袋内にはローソクを三本たてて、小麦粉が燃えるという算段でした。
小麦粉に直接炎を地被けてもうまく着火しないのに、炭素を含んだ小麦粉が大量の酸素があるところでは
一瞬にして燃えるという実験です。
昔炭鉱でよく炭塵爆発が起きて大惨事になったという話がありましたが、
小麦粉でもこれが起きるのです。
はじめてのトライで、一瞬小麦粉の一部が赤く燃えた状態になったのですが、
粉塵爆発からは程遠く、三度のトライで終了し次回のトライにゆだねました。




レンズの中を走る光がみえるレーザー(舘・伊藤)
このサークルではレーザー光線三本を束ねて光路が見える実感器具を作ってきて好評でした。
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しかし水中での光路は見えるが、レンズの中の光路はこれらのレーザー光線では観察することができませんでした。
まず従来のレーザー光線で凸レンズによる焦点までの光路を見てもらいました。

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そこで舘さんから紹介いただいた400nmのレーザー光線を使えば、レンズやガラス内の光路が見えるというのです。
このレーザーの大事なポイントは、とつレンズ内を光が曲げられながら進んでいるんじゃないかという誤った認識を解き明かすことができます。
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放射線動画(加藤・伊藤)
久しぶりに例会参加の佐々さんは以前に「放射線と原発事故」という報告を現地福祉までの調査を踏まえて提出されたことがありました。
今回は加藤さんと伊藤が共同で霧箱実験した動画を皆さんで見てもらいました。
使った放射線石は加藤さんがゲットした「サマルスキー石」を桐箱中央に置いての実験でした。
シャーレの周りにアルコールをしみこませたスポンジをセットして、その下部からドライアイスで冷やすという方法です。
それまで使っていた放射性物質では見られないような激しく数の多い放射線をきれいに見ることができました。
大成功の動画になりました。

サマルスキー石はこれ
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風の実験(伊藤)
小学生の気象講座の前に風について学んだことの報告でした。
まずマッチの火をつける練習から
「火はどんどんうえにのぼってくる」をしつこく教えます。マッチの軸を横にしたり、火を下にしたり、火を上にしたりして実験してもらいます。
次はマッチの火で線香の火をつけて
窓際や扉に線香を持って行って、暖房中なら扉の上から煙は外に、扉の下は煙が中に入ってくることを確認して
風が線香の煙で向きを確かめられることを確認します。
最後に暖かいお湯と冷たい水を壁で仕分けておいて、壁を取り払う実験へ
例会では動画で紹介となりました。


タピオカストロー笛(伊藤)
アルコールランプでタピオカストローの端をふさぐのですが、
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子どもたちには、アルコールランプが火がついたまま点灯して、炎が広がった場合を想定して消火実習を行いました。
大量の水でも消化は可能でしょうが、工作用紙をかぶせて酸素を遮断する方法を子供たちに見せたことを報告してもらいました。
そのあと、タピオカストロー笛を皆で作り持ち帰ってもらいました。
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ヒマラヤスギの種(伊藤悠)
教員になって初めての担任は小学校二年生。
まだ理科の授業はありません。
でも自分の得意な生物の分野から、子供たちの興味を引き出そうと「ヒマラヤスギ」の松ぼっくりを使った実践報告でした。
大学在学中に大学構内でゲットしておいた松ぼっくりを教室に持ち込み
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その種がいっぱい教室の高いところから舞い落ちる様子に子供たちは大感激だったという火いう国でした。
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それがきっかけとなって、翌日から子供たちが先生にいろいろな種を持ってくるようになったという新任先生からの報告でした。

紐のあそび(伊藤悠)
小学二年生の子供たちに見せた紐を使ったおもちゃを見せていただきました。
子どもたちは「えーなんでー」と不思議がり、みなでその仕組みを筒の湯子から覗いて、
「手品にはタネがあるんだよね」


以上
4時間でした

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